整形外科
外来担当表
(注1) リウマチ外来 火曜日 隔週 島根大学医学部膠原病内科 予約のみ
整形外科の紹介
整形外科は、運動器全般(骨、関節、筋肉、脊髄、神経など)の領域を受け持つ科です。
当科では首から腰までの脊椎、骨盤、上肢、下肢における運動器由来の症状に対して小児、大人を問わず診察、治療を行っています。 当院は三次救急を担う中核病院でもありますので、島根県西部の整形外科診療の中心となるよう日々努力しております。
診療内容
1.脊椎疾患
脊髄症、腰部脊柱管狭窄症、腰椎椎間板ヘルニアなどの変性疾患から、脊椎脊髄損傷などの外傷も診療しています。 いずれの疾患も手術治療を中心に行っています。 手術は手術用顕微鏡を用いて神経に優しい低侵襲手術を行っています。 脊椎のすべりや変形を伴う場合は、スクリューなどを用いた脊椎固定術を行います。 多くの患者さんが術翌日から座位、歩行が可能で、術後1週から2週で退院が可能となります。
脊椎外傷にはスクリューなどを用いた脊椎固定手術で早期離床を図っています。 脊椎圧迫骨折にはまず保存治療を行いますが、 症例によってはセメントや人工骨を注入して痛みを取る低侵襲手術や脊椎固定術も行っています。
腰椎椎間板ヘルニアに対する経皮的酵素注入療法も行っています。
2.関節疾患
股関節、膝関節などの変形性関節症に対して人工関節置換術を行っています。術後は回復期リハビリテーション病棟で日常生活動作の訓練を中心とした リハビリテーションを行います。市外の病院で人工関節手術を受けなくても、当科で手術からリハビリ、退院後の生活支援、経過観察まで一貫した治療、 ケアが可能です。
変形性膝関節症に対しては、患者さんの年齢や活動性、変形の程度により手術方法を選択しており、関節を温存する関節鏡手術や膝周囲骨切り術、 内側のみ人工物に交換する単顆型人工膝関節置換術、全体を交換する人工膝関節全置換術を行っています。
股関節の人工関節は、理想的なインプラントの設置を行うために、ナビゲーションシステムを用いて手術を行っています。
膝関節のスポーツ外傷に多い半月板損傷や前十字靭帯損傷や軟骨損傷に対しては、 関節鏡を用いた半月板修復術や靱帯再建術や自家骨軟骨柱移植術などを行っています。
肩、肘、足関節、足の障害に対しても、関節鏡などを用いた低侵襲手術を行います。
3.外傷(骨折、脱臼など)
小児から高齢者まですべての年代の患者さんの骨折、脱臼などの外傷性疾患を治療しています。 小児は肘や前腕など上肢の骨折が多いですが、受傷翌日までには、手術を行って、早期回復を目指します。 近年80歳以上の超高齢者の骨折が増加傾向であり、長期臥床や長期外固定による機能低下を避けるために、 麻酔科の先生と連携して可能な限り早期に手術治療を行い、機能維持に努めています。
高齢者の骨折の中で特に増加しているのが下肢の付け根の骨折である大腿骨頚部骨折、転子部骨折です。 ほとんどの症例で入院翌日までに手術を行って、早期離床、リハビリテーションを行い、入院前の住処に戻るようにしています。
4.リウマチ性疾患
島根大学医学部附属病院膠原病内科の指導のもとで生物製剤を用いた治療も行っています(火曜日 隔週で外来を行っています)。 滑膜切除や関節形成術、人工関節などの手術治療も行っています。
5.創傷治療
皮膚の剥脱・欠損創、化膿創、床ずれ、足のくるぶしの創など、四肢の難治性の皮膚の創傷に対して、 消毒をせず湿潤環境を維持し修復を図る湿潤療法を行っています。
熱傷(やけど)も湿潤治療で治療を行っています。不適切な外用剤やガーゼ処置などは行わず、 できるだけ疼痛を少なく処置し治療できるようにしています。
6.その他
手根管症候群や肘部管症候群などの末梢神経疾患に対する手術、ばね指などの小手術も行っています。
骨粗鬆症治療にも力を入れており、病診連携で治療を行うようにしています。 骨粗鬆症検査はかかりつけ医から当院への検査の依頼をしていただくことで、当科を受診しなくても検査可能です(骨粗鬆症検査のオープンシステム化)。
手術実績 令和5年度 827例
外傷 | 323例 |
大腿骨骨折 | 161例 |
脊椎 | 84例 |
頚椎 | 23例 |
胸椎 | 8例 |
腰椎 | 46例 |
人工関節 | 84例 |
膝 | 48例 |
股 | 32例 |
手根管開放術 | 18例 |
医師の紹介
柿丸裕之 (島根医科大学:平成7年卒業)
専門領域
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桑田卓(島根医科大学:平成13年卒業)
専門領域
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青木伸明(京都大学:平成27年卒業)
専門領域
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猪木迫彩香(島根大学:平成28年卒業)
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本田 健(島根大学:令和2年卒業)
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