臨床工学科このページを印刷する - 臨床工学科

手術室

手術室における臨床工学技士の役割
手術室業務は多岐にわたり、手術支援、医療機器の管理、トラブル対応、機器の選定・マネジメントなど、手術室全体の運用に深く関わっています。
手術支援業務において、開心術における人工心肺装置の操作、整形外科や脳神経外科手術での運動誘発電位(MEP・SEP等)モニタリング、下肢静脈瘤焼灼術における機器操作など、専門性の高い業務を担っています。

また、手術室内のすべての医療機器の管理を行い、トラブル対応はもちろん、新規機器の選定や導入にも携わっています。医師や看護師をはじめとする多職種と密接に連携し、チーム医療の一員として患者さんの安全を支えています。 迅速な判断と高い技術力が求められる環境の中で、最新の医療機器と向き合いながら、確かな知識とスキルを磨き続けています。

主な機器一覧

機器 メーカー 型番・商品名・仕様
人工心肺装置 泉工医科工業 HASⅡ
心筋保護装置 泉工医科工業 TRUSYS
冷温水槽 泉工医科工業 HHC-211D
補助循環装置 泉工医科工業 HCS-CFP2
IABP GETINGE Cardiosave
誘発電位モニタリング 日本光電 MEE-1208
麻酔器 GE Aisys/Carestation750

手術室画像

手術室

 

透析室

透析室における臨床工学技士の役割
透析室では、医師や看護師と密に連携しながら、透析治療の実施、データ管理、機器の保守・管理を行っています。すべての血液透析はオンラインシステムを用いて実施し、安全かつ質の高い治療を提供しています。また、透析治療に加え、顆粒球吸着療法(GCAP)やレオカーナを用いた吸着治療などの血液浄化療法にも積極的に取り組んでいます。

さらに、エコーを活用したシャント管理やエコーガイド下穿刺も実施し、患者様のブラッドアクセスを適切に維持するためのサポートを行っています。
透析装置のオーバーホールについても、すべて臨床工学技士が担当し、機器の安全性と適切な動作を確保しています。

主な機器一覧

機器 メーカー 型番・商品名・仕様
多用途透析用監視装置 日機装 DCS-200Si
個人用多用途透析装置 日機装 DBB-200Si
多人数用透析液供給装置 日機装  
RO装置 JWS  

透析室画像

透析室

透析室

 

カテーテル室

カテーテル室における臨床工学技士の役割
カテーテル室では、臨床工学技士が清潔介助から機器操作、設備管理等多岐にわたる業務を担っています。カテーテル治療を実施するすべての診療科(循環器内科、脳神経外科、腎臓内科、心臓血管外科、放射線科など)に対して介入しており臨床支援を行っています。

循環器虚血領域ではIVUSやOFDIを用いた画像診断装置は機器操作だけでなく、計測結果をもとに治療に適したデバイスの選定や提案も担当し、医師と連携しながら治療の精度向上に貢献しています。
循環器不整脈領域は、アブレーション治療時の清潔介助から機器操作やペースメーカーのフォローや外来を臨床工学技士で行っています。

脳神経外科領域においても、カテーテル治療の支援に加え、治療時に使用する麻酔器や手術室機器の準備・管理を行い、円滑な治療環境を整えています。
さまざまな診療科が関わるカテーテル治療において、医師、看護師、放射線技師等様々な職種と協力しながら、安全で質の高い医療の提供を支えています。

主な機器一覧

機器 メーカー 型番・商品名・仕様
ポリグラフ 日本光電 DCS-200Si
血管画像診断装置 テルモ/ボストン/
フィリップス
DBB-200Si
冠血流予備量比 アボット/ボストン/
ゼオン
 
ローターブレーター ボストン  
DCA ニプロ  
クロッサーシステム メディコン  
ペースメーカー メドトロニック/ボストン/
バイオトロニック/
アボット/ソーリン
 

カテーテル室画像

カテーテル室

カテーテル室

 

集中治療領域

集中治療領域における臨床工学技士の役割
集中治療領域では、救命センターや救急外来を中心に、臨床工学技士が生命維持管理装置操作・管理を担い、患者さんの救命と早期回復に貢献しています。

主な業務として、人工呼吸器の管理、個人機を用いた透析治療や持続的血液濾過透析(CHDF)、補助循環装置(ECMO・IABPなど)の管理を行っています。また、治療方針の検討においても、専門的な視点から医療チームにアプローチし、最適な治療の提供を支援しています。

主な機器一覧

機器 メーカー 型番・商品名・仕様
呼吸器 フクダ電子 サーボS、サーボAir
呼吸器 フィリップス V60
血行動態モニタリング Edwards EV1000

集中治療領域画像

集中治療領域

 

専門領域における臨床工学技士の役割

専門領域における臨床工学技士の役割
臨床工学技士が専門的な機器の操作・管理を担い、幅広い領域で連携しながら臨床業務を行っています。

主な分野として、高気圧酸素治療(耳鼻咽喉科、歯科口腔外科、泌尿器科)、腹水濾過濃縮(消化器内科、消化器外科)、ラジオ波焼灼術(RFA)(消化器内科、放射線科)、新生児・小児用人工呼吸器の管理(小児科、産婦人科)、さらには睡眠時無呼吸検査(呼吸器内科、循環器内科、総合診療科、脳神経外科)など、多岐にわたる診療科に貢献しています。

また、院内で各診療科の医師や看護師からの要望や依頼があれば、臨床工学技士が積極的に介入し、専門的な知識と技術を活かした支援を行っています。診療の最前線で、高度な医療機器を適切に管理・運用することで、患者さんにとって最良の医療環境を提供する役割を担っています。

主な機器一覧

機器 メーカー 型番・商品名・仕様
高気圧酸素治療装置 川崎エンジニアリング 第1種装置
ラジオ波焼灼装置 テルモ arfa
睡眠時無呼吸簡易検査 フクダライフテック パルスリープLS-140
睡眠時無呼吸精密検査 フクダライフテック ソムノHD Eco
小児用人工呼吸器 エア・ウォーター SiPAP
小児用人工呼吸器 フクダ電子 SERVO n

 

専門領域における臨床工学技士画像

専門領域における臨床工学技士

 

委員会・チーム活動への参加

委員会・チーム活動への参加
臨床工学技士は、専門的な知識を活かし、各種チームや委員会に参加しています。

RST(呼吸ケアチーム)・医療安全委員会・材料委員会・運営戦略会議それぞれの場で、医療機器の適正使用や安全管理、業務改善に向けた提案を行い、病院全体の医療の質向上に貢献しています。動画撮影・編集の支援院内のセミナーや勉強会の記録として、他部署や他職種からの要望に応じて動画の撮影・編集を行い、資料として提供しています。これにより、情報の共有や教育機会の拡充をサポートしています。

主な参加一覧

呼吸ケアチーム(RST)
医療安全推進チーム委員会
管理診療会議
手術室運営委員会
材料委員会

 

職場環境について

職場環境について
当科は7名の臨床工学技士が在籍し、多岐にわたる業務を分担・担当しており、先輩・後輩の垣根を越えて協力し合いながら、日々の業務に取り組んでいます。

新人のサポートは、先輩技士が行い、業務に慣れてきた段階で、若手も1人の技士として積極的に業務を担当できるよう環境を整えています。
このような体制により、技士同士のチームワークはもちろん、他職種との連携も強く、明るく働きやすい職場となっています。

また、当院では365日24時間の待機体制をとっており、緊急対応が求められる場面もあります。一方で、勤務スケジュールを調整しながら、しっかりと休息を取れるよう配慮し、仕事とプライベートの両立を図っています。研修や資格取得の支援にも力を入れており、技士同士が協力し合いながら、積極的に学び続けられる環境を整えています。

職場環境について