指導医紹介このページを印刷する - 指導医紹介

指導医から研修医、医学生へのメッセージ

北條宣政(内科系診療部長)

浜田医療センターは島根県西部にある中規模の総合病院で1次救急から3次救急を担っています。近隣に同規模の医療機関がなく、あらゆる年代・あらゆる疾患の患者が当院に集まります。 高齢化率が高いことから複数の疾患を持つ高齢者が多く、総合的な臨床力が必要とされています。 院内に常勤医がいない精神科は市内の清和会西川病院と連携し、必要時に対応できる体制が確立しています。

患者数に対して医師数は決して恵まれていとは言えませんが、医師一人一人が圏域の診療を支えるという意識で診療を行っています。 医師は一つのフロアに常駐し、研修中ではない診療科であっても研修医が相談しやすい環境です。 研修プログラムは研修医一人一人の希望を聞いて研修医が計画をたて、島根大学・鳥取大学、国立病院機構の医療機関を中心に院外研修を積極的に取り入れています。

研修医が成長し一人で診療ができるように、指導医は診療の機会を多く提供しています。 1年間を終えたときの研修医の経験値は高く、2年間の研修を終了した時点ではどこの医療機関に行っても通用する臨床力を備えているものと自負しています。 過去に浜田医療センターで研修した医師が再び3年目以上の医師(上級医)として当院で診療を行うことが多く、活気に満ちています。

研修医にはオン(仕事)とオフ(仕事外)が切り離せるように配慮しています。夜間の救急外来の勤務は、週1回程度の当番制で17時15分から22時15分までの準夜帯の勤務を行っています。 1年目の4月・5月は当直・日直の上級医と2年目の研修医と3人体制で診療を行い、2年目の研修医が1年目の研修医に必要な知識を伝授しています。 翌日の業務に支障が出ないように深夜帯の勤務は行わせていません。

随時、病院見学を受け入れていますので、関心のある方はお気軽にご連絡ください。

 

柿丸裕之(整形外科部長)

ここ浜田医療センターは日本一の老人県である島根県の西部にある。浜田では高齢化という時代の波が押し寄せており、高齢化率は31%と、2030年の日本の高齢化率を早くも実現している。
浜田は日本の最先端を行く超高齢地域であり、iPS細胞を使った治療はできないが日本の近未来の医療が体験できると言っても良かろう。

当院は島根県西部唯一の救命救急センターのある病院であり、子供から老人まで、1次から3次救急まで幅広い年齢層とあらゆる疾患の患者が受診する。
特に高齢者の重症救急疾患や終末期医療も経験できる貴重な研修病院である。
私の所属する整形外科は高齢者の外傷患者が多いが、小児の外傷、脊椎、人工関節などの手術も行っており治療内容の多さは島根県内の病院の中でも屈指である。
カリスマ医師や教授はいないが、ある意味自由な空気の中で医療ができ、旧態依然で慣習に捕われた医療ではなくパラダイムシフトを意識して医療を行うよう努めている。
田舎の国立病院とバカにしないで島根県出身者や高齢者医療に関心のある若者は当院を一度訪ねて頂きたいと思う。
特に浜田出身の医学生は当院での研修を強く勧める。

 

小林正幸(産婦人科)(臨床研究部長)

近年、産婦人科医師不足が全国的に問題になっています。
島根県西部も不安定な状態が続き、分娩体制維持が綱渡り状態ではあります。

確かに分娩にはリスクも有ります。経膣分娩か帝王切開にするべきか悩む症例、常位胎盤早期剥離など母体の生命を脅かすような病気、胎児仮死などどきどきする事は何年産婦人科をしていてもしばしば遭遇します。

しかし、この高齢化の進んだ浜田において病院で心からおめでとうと言える科は産婦人科が一番と思います。無事生まれたときの患者様からの感謝の言葉は診療のかけがえのない励みとなります。

産婦人科はその他にも癌治療、不妊治療、腹腔鏡手術、膣式手術など広い分野において頑張っています。
研究面でもHPVや胞状奇胎など日本トップクラスの業績をあげています。

学生さん、研修医の先生まず、産婦人科に興味をもってもらい、研修に来てください。
産婦人科を目指す方には精一杯指導します。
やりがいはある科です。 一緒に頑張りましょう。