平成30年度 浜田医療センター 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 321 81 147 216 255 339 940 1434 1618 533
浜田医療センターは、県西部で唯一の救命救急センター(3次)を備えた急性期総合病院として、高度な医療を提供しています。
平成30年度は、6,744名の入院診療を行いました。患者さんの平均年齢は65.7歳(男性67.4歳、女性64.0歳)で、前年度の64.8歳から高くなりました。
年齢区分別では70歳以上の方が61%で、比率は年々高くなっています。一方で当院は小児科入院を含む地域の周産期医療を担っており、20~40歳台の女性の方と10歳未満の小児入院が多いことが特徴といえます。

以下で示すデータは、厚生労働省の病院指標データ公表ルールに基づいて集計したものです。各項目の患者数は一般病棟に入院された方のみで、保険外診療を含む診療行為を行った患者数も除外していますので、当院すべての入院患者数ではありません。また病院指標データ公表ルールにより、患者数が10名以下の場合は、データを示す欄は「-」としていますのでご了承ください。


診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 61 33.70 20.92 18.03 84.51
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 手術なし 副傷病なし 38 20.89 12.58 5.26 81.24
100070xx99x100 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)(末梢循環不全なし。)手術なし 手術・処置等21あり 副傷病なし 85歳未満 21 18.86 13.90 0.00 64.43
100380xxxxxxxx 体液量減少症 11 15.45 9.12 0.00 79.55
130100xxxxx4xx 播種性血管内凝固症候群 手術・処置等24あり 11 16.27 28.51 18.18 76.64
診断群分類(DPC)とは、14桁のコードからできており、傷病名、手術、処置、重症度、患者さんの年齢などをコード化して組み合わせ、疾患の診療内容を分類したものとなっています。ここでは診療科ごとに患者数が多かった診断群分類の上位5位までを示しました。

内科は、発熱、痛み、体重減少、倦怠感など様々な症状を各診療科と協力しながら診断をして治療を行っています。
1位の誤嚥性肺炎、2位の急性腎盂腎炎などの尿路感染症は、毎年当院でも多くの入院診療を行っている疾患です。ご高齢の方が多く、感染症が重症化したり、もともと脳血管疾患による後遺症や、心臓の疾患などがある方も多いため、平均在院日数は全国平均より長くなっています。
2型糖尿病の入院は、血糖のコントロールを行いながら、栄養士による日常生活の食事指導などを行う教育入院なども行っています。
誤嚥性肺炎、尿路感染症の患者さんは地域の介護施設から入院される方が多く、治療後に自宅や介護施設に帰ることが困難なため、療養型の病院に転院される方もいらっしゃいます。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
140010x199x00x 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生体重2500g以上)手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 104 5.64 6.17 1.94 0.00
040090xxxxxx0x 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他)副傷病なし 38 4.66 6.19 2.63 0.66
060380xxxxx0xx ウイルス性腸炎 手術・処置等2なし 25 3.28 5.42 0.00 3.84
150040xxxxx0xx 熱性けいれん 手術・処置等2なし 22 2.59 3.83 0.00 1.68
0400801199x00x 肺炎等(1歳以上15歳未満)手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 10 6.80 5.71 0.00 5.00
小児科入院で最も多かったのは、お母さんの妊娠中や分娩時に何らかの影響を受けたり、生まれてすぐに黄疸の症状が発生するなど、全身状態の管理が必要であった新生児の入院です。重篤な場合を除いて、治療計画をスケジュール化したクリティカルパスによる入院管理を行うことで、平均在院日数は全国平均より短くなっています。
2位から5位は急性気管支炎、腸炎、肺炎などの感染症の入院で、地域のかかりつけ医からの紹介入院もあります。また高熱よって引き起こされる熱性けいれんの入院も多くありました。
新生児で症状が重症化した場合は、県内の集中治療室がある病院に転院して治療を受けていただけるような体制もとっています。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上)ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 65 6.31 4.96 0.00 71.02
060330xx02xxxx 胆嚢疾患(胆嚢結石など)腹腔鏡下胆嚢摘出術等 37 7.35 6.52 0.00 64.24
060335xx02000x 胆嚢水腫、胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 31 9.52 7.30 0.00 66.65
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 30 5.47 5.49 0.00 36.70
060035xx01000x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 29 17.90 15.30 0.00 74.21
外科で最も多かったのは、鼠径ヘルニアの手術入院でした。2位と3位は胆嚢疾患の手術入院で、胆嚢炎や胆嚢結石に対して腹腔鏡を使用した胆嚢摘出術を行っています。このほか虫垂炎、結腸の悪性腫瘍、胃癌、膵癌、乳癌などの手術入院を行いました。
当院はがん拠点病院に指定されており、地域の病院からの紹介も多くあります。外科では、消化器内科や乳腺科など院内の診療科と連携してがんの確定診断から手術、術後管理、化学療法、放射線治療などを行っています。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 113 42.32 26.30 9.73 83.52
070343xx97x0xx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。)腰部骨盤、不安定椎 その他の手術あり 手術・処置等2なし 52 14.79 16.80 1.92 73.38
070160xx01xxxx 上肢末梢神経麻痺 手根管開放手術等 39 4.13 4.83 0.00 72.90
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。)人工関節再置換術等 36 32.58 24.26 0.00 77.11
160760xx97xxxx 前腕の骨折 手術あり 33 7.76 5.68 3.03 52.27
整形外科の1位から3位までは例年患者数が多い疾患の入院です。特にご高齢の方の転倒による大腿骨骨折は、毎年100名を超える患者さんの入院があります。加齢等何らかの原因による腰部脊柱管狭窄症などの脊椎疾患の手術入院も年々増えており、平成30年度は前年より17名増と大幅に増えました。
このほか、手関節や肘に痛みやしびれなどの神経症状が生じる手根管症候群などの上肢の疾患、変形性膝関節症、上肢の骨折に対する手術入院も多く行いました。手術後は、当院の回復期リハビリテーション病棟で在宅復帰に向けてリハビリテーションを実施しています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 58 5.76 9.69 17.24 78.26
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満)手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 52 30.48 16.18 17.31 71.62
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満)手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 25 46.60 18.72 24.00 72.36
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 18 7.06 7.35 16.67 64.94
010040x199x00x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10以上)手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 13 36.46 21.23 46.15 74.23
入院が最も多かった疾患は頭部外傷によっておこる硬膜下血腫で、手術で血腫除去を行ったり、保存的加療を行いました。
2位は脳梗塞の入院でした。脳梗塞は発症時期や入院時の意識状態、治療内容などで細かく分類されています。その中でも入院時の意識状態が中等度未満で、神経症状や機能回復を図るための輸液治療、リハビリテーション実施を行った入院が多かったです。
3位、5位の非外傷性頭蓋内血腫とは、一般的に脳出血と呼ばれている疾患で、脳梗塞と同じように、入院時の意識状態や治療内容によって分類が分かれています。患者さんの状態によって手術で血腫除去を行ったり、保存的加療を行いながら、機能回復のためのリハビリテーションを行っています。脳血管疾患は後遺症が残ることも多く、急性期の治療後も在宅復帰に向けて回復期リハビリテーション病棟で積極的にリハビリテーションを実施しています。そのため全国平均より在院日数は長くなっています。また、地域の病院と連携することで、転院して継続的に治療を受けていただける体制も整えています。
呼吸器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx97x0xx 肺の悪性腫瘍 手術あり 手術・処置等2なし 19 15.00 11.87 0.00 76.47
040200xx99x00x 気胸 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 15 9.80 8.98 0.00 64.67
040200xx01x00x 気胸 肺切除術等 手術・処置等2なし 副傷病なし - - 10.08 - -
040040xx99040x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 副傷病なし - - 10.00 - -
040040xx97x10x 肺の悪性腫瘍 手術あり 手術・処置等21あり 副傷病なし - - 19.16 - -
呼吸器外科入院の多くは、肺癌の治療と、胸腔内に空気が入ることで胸の痛みや呼吸困難を引き起こす気胸の入院です。肺癌に対しては、体に侵襲の少ない胸腔鏡を使用した悪性腫瘍切除術を行い、術後の化学療法も実施しています。
気胸は比較的若い人が発症することも多く、輸液投与をしながら保存的加療を行うこともありますが、治療後も再発することが多いため手術も行っています。
心臓血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050180xx02xxxx 静脈・リンパ管疾患 下肢静脈瘤手術等 44 4.95 2.85 0.00 68.55
050170xx03000x 閉塞性動脈疾患 動脈塞栓除去術 その他のもの(観血的なもの)等 手術・処置等1なし、1あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 13 9.00 5.50 7.69 78.00
050163xx02x10x 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 大動脈瘤切除術(吻合又は移植を含む。)腹部大動脈(分枝血管の再建を伴うもの)等 手術・処置等21あり 副傷病なし 10 13.80 20.61 0.00 71.80
050080xx01010x 弁膜症(連合弁膜症を含む。)ロス手術(自己肺動脈弁組織による大動脈基部置換術)等 手術・処置等1なし 手術・処置等21あり 副傷病なし - - 24.00 - -
050170xx97000x 閉塞性動脈疾患 その他の手術あり 手術・処置等1なし、1あり 手術・処置等2なし 副傷病なし - - 12.06 - -
心臓血管外科では、下肢静脈瘤に対して血管手術を行うための入院治療を最も多く行いました。
2位と5位は動脈硬化によって血管が閉塞することで下肢にしびれや潰瘍などが生じる閉塞性動脈硬化症の手術入院です。
このほか、大動脈瘤、心臓弁の開閉障害によっておこる弁膜症の手術入院、狭心症、不整脈に対する手術入院を行いました。大動脈瘤の手術は体に負担の少ないカテーテルを使用した血管内手術も行っており、在院日数も短くなっています。
産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120170xx99x0xx 早産、切迫早産 手術なし 手術・処置等2なし 61 13.82 19.69 3.28 29.25
120150xx99xxxx 妊娠早期の出血 手術なし 36 4.67 11.83 0.00 32.00
120140xxxxxxxx 流産 26 0.85 2.45 0.00 32.81
120165xx99xxxx 妊娠合併症等 手術なし 21 7.90 11.80 0.00 31.57
120060xx01xxxx 子宮の良性腫瘍 子宮全摘術等 19 8.95 9.87 0.00 45.05
平成30年度は456名の方が当院で出産をされました。産婦人科の1位から4位までは、妊娠期間中の合併症、妊娠初期の切迫流産、妊娠後期の切迫早産の入院でした。なお、自然分娩や帝王切開による分娩は保険診療以外の診療行為が含まれるため診断群分類のデータには含まれていません。
婦人科疾患では、子宮筋腫に対して手術を行うための入院が多くありました。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 手術あり片眼 137 3.00 2.84 0.00 74.64
020110xx97xxx1 白内障、水晶体の疾患 手術あり両眼 - - 5.39 - -
020150xx97xxxx 斜視(外傷性・癒着性を除く。)手術あり - - 3.22 - -
020320xx97xxxx 眼瞼、涙器、眼窩の疾患 手術あり - - 3.20 - -
160250xxxx1xxx 眼損傷 手術・処置等1あり - - 9.31 - -
眼科入院のほとんどは、2泊3日の白内障の手術入院です。このほか斜視の手術入院も行いました。
耳鼻咽喉科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030390xx99xxxx 顔面神経障害 手術なし 13 12.00 9.26 0.00 58.15
030428xxxxxxxx 突発性難聴 - - 9.02 - -
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭咽頭炎 手術なし - - 5.43 - -
030400xx99xxxx 前庭機能障害 手術なし - - 5.10 - -
耳鼻咽喉科は、非常勤医師が外来診療を行っています。入院では、顔面神経麻痺が最も多く、ほかには突発性難聴、扁桃腺炎、めまい症などの入院診療を行いました。
皮膚科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080250xx971xxx 褥瘡潰瘍 手術あり 手術・処置等1あり - - 61.18 - -
080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外)皮膚悪性腫瘍切除術等 手術・処置等2なし - - 8.16 - -
080010xxxx0xxx 膿皮症 手術・処置等1なし - - 12.51 - -
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 - - 8.98 - -
080110xxxxx0xx 水疱症 手術・処置等2なし - - 29.50 - -
皮膚疾患は、外来での診療が多く、入院では重症化した褥瘡の治療や皮膚悪性腫瘍の手術、帯状疱疹などの入院診療を行いました。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
11012xxx040x0x 上部尿路疾患 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術(一連につき)手術・処置等1なし 副傷病なし 63 2.81 2.72 1.59 60.38
110070xx0200xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 48 8.77 7.20 2.08 76.73
110080xx991x0x 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 副傷病なし 39 2.00 2.53 0.00 70.44
110060xx99x20x 腎盂・尿管の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等22あり 副傷病なし 34 5.38 10.99 0.00 79.06
110080xx9903xx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等23あり 19 17.79 14.55 0.00 76.11
泌尿器科で最も多かったのは、尿管結石や腎結石に対して破砕術を行うための入院す。結石の破砕は、複数回を一連の治療として行っていて、毎年多くの患者さんが治療のために入院されています。
2位から5位は、泌尿器系の悪性腫瘍の治療入院でした。膀胱癌に対する手術、前立腺癌の検査入院、化学療法を行うための入院が多くありました。
呼吸器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 76 2.57 3.43 0.00 74.96
030250xx991xxx 睡眠時無呼吸 手術なし 手術・処置等1あり 25 2.00 2.04 0.00 61.40
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 23 24.87 20.92 8.70 84.61
040040xx9900xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 19 20.58 14.58 10.53 75.63
040110xxxxx0xx 間質性肺炎 手術・処置等2なし 17 31.53 19.06 5.88 70.94
呼吸器内科入院で最も多かったのは、肺癌の確定診断を目的とした検査入院です。気管支鏡で観察しながら組織を採取して病理検査を行い、治療につなげています。肺癌に対しては、入院して化学療法、放射線治療なども行っています。2位は睡眠時無呼吸の検査入院で、地域の病院からの紹介も多い疾患です。誤嚥性肺炎、間質性肺炎などの呼吸器疾患の患者さんは、高齢の方が多く介護施設からの入院もあります。入院中に他疾患も併発して重症化することもあり、入院が長くなる傾向にあります。治療後も自宅や介護施設に帰ることが困難なため、療養型の病院に転院されることもあります。
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx02000x 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1なし、1.2あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 129 3.33 4.47 0.00 72.41
050050xx99200x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等12あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 99 2.43 3.15 0.00 73.51
050050xx99100x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等11あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 82 2.18 3.01 0.00 73.06
050130xx99000x 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 48 18.67 17.66 2.08 85.40
050210xx97000x 除脈性不整脈 手術あり 手術・処置等1なし、1.3あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 38 11.16 11.01 2.63 84.16
循環器内科入院で1位から3位までの狭心症は、毎年当院で最も多く入院診療を行っている疾患です。心臓の狭くなっている血管にステントを留置する内科的手術や心臓カテーテル検査の入院を行っています。狭心症の検査や手術を予定入院で行う場合は、入院中の治療や経過をスケジュール化したクリティカルパスを使用しているので在院日数も短くなっています。
心不全の入院も多く、点滴や内服治療、心大血管リハビリテーションを行いながら、心不全を引き起こす狭心症、高血圧、不整脈、心筋症、弁膜症の精査と治療を行っています。
腎臓内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280xx99000x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 29 14.21 12.05 0.00 77.97
110280xx991x0x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1あり 副傷病なし 17 3.59 7.18 0.00 59.76
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 12 21.75 20.92 16.67 81.58
110260xx99x0xx ネフローゼ症候群 手術なし 手術・処置等2なし 12 18.58 21.40 8.33 69.83
110280xx99010x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等21あり 副傷病なし 11 24.82 14.21 9.09 69.27
最も多く入院診療を行った慢性腎不全は、腎生検による確定診断から末期腎不全の透析導入までの治療を行っています。また、糸球体疾患のネフローゼ症候群の確定診断、ステロイド投与などの治療入院も行っています。
慢性腎疾患の患者さんが誤嚥性肺炎などの感染症で入院される場合は、腎機能を確認しながら治療を行うため、腎臓内科で入院加療を行っています。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2なし 副傷病なし 135 12.13 10.08 6.67 80.73
060020xx04x0xx 胃の悪性腫瘍 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 手術・処置等2なし 63 9.90 8.52 0.00 76.81
060050xx97x00x 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。)その他の手術あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 36 10.81 10.42 0.00 79.17
060140xx97x00x 胃十二指腸潰瘍、胃憩室症、幽門狭窄(穿孔を伴わないもの)その他の手術あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 26 11.08 10.58 7.69 68.69
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 25 6.52 8.95 4.00 72.92
消化器内科で最も多かった胆管炎、胆管結石の入院診療に該当する分類は、平成30年度当院で最も多く入院診療を行った診断群分類でした。内視鏡による結石除去や胆管の拡張術を行いました。
2位は早期胃癌を内視鏡的に切除する手術入院です。患者さんが貧血や食欲不振などの症状で来られて原因を精査する場合は、内視鏡検査を行い、悪性腫瘍の早期発見と治療につなげています。
肝癌に対しては肝動脈を塞栓して抗悪性腫瘍剤を投与する内視鏡的治療を行っています。このほか、出血性胃潰瘍、腸閉塞などの治療入院を行いました。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 129 - 16 43 11 44 1 7.8
大腸癌 28 37 54 29 - 20 1 7.8
乳癌 34 25 - - - - 1 7.8
肺癌 22 - 13 28 40 17 1 7.8
肝癌 11 15 11 12 - 55 1 7.8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
ここで示す癌の初発とは、当院で癌の診断、手術や化学療法などの初回治療を行った場合を表し、Stageは初回治療開始前の病期分類を表しています。再発とは、当院他院を問わず初回治療が終了した後に再発、遠隔転移をきたした場合を表しています。
5大癌で最も多く入院診療を多く行ったのは前年に引き続き胃癌でした。続いて大腸癌、肺癌、肝癌、乳癌の順となっています。肺癌のStageで不明が多いのは、確定診断のための気管支鏡検査を入院して行っているためです。
初発区分のうち約38%は、StageⅠの初期段階で癌の初回治療を開始した患者さんです。その中でも胃癌、乳癌StageⅠの比率は高くなっています。
当院に併設されている健診センターで人間ドック、マンモグラフィなどを行い、精密検査が必要な場合は、速やかに外来診療を受けていただけることが、癌の早期発見につながっていると思われます。平成30年度、当院で癌の初回治療を開始した患者数の約4%は健診センターからの紹介がきっかけで治療を開始した方でした。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 17 10.71 52.12
中等症 51 18.51 80.88
重症 - 23.00 84.44
超重症 - 27.57 89.57
不明 - - -
市中肺炎とは、日常生活をしている中で細菌やウイルスなどに感染することで発症する肺炎で、院内の肺炎、誤嚥性肺炎は患者数に含まれていません。
ここでは、15歳以上の市中肺炎を、入院時の「年齢」「血液検査数値」「呼吸状態」「血圧」「現病歴」をもとに重症度として別に示しています。
当院に市中肺炎で入院された患者さんの約80%は重症度が軽症から中等症でした。重症以上の重篤な患者さんは10名以下のためデータを示していませんが、高齢者の方が重症化する傾向にあります。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 160 41.35 77.71 17.65
その他 10 45.00 75.10 1.76
平成30年度の脳梗塞の患者数、平均在院日数、平均年齢は、前年の平成29年度とほぼ同じでした。
当院は、救命救急センターを備えた病院で、脳梗塞急性期の入院治療を行っています。ほとんどが、発症から3日以内に治療を開始した患者さんで、麻痺症状、構音障害などの機能回復を図るため、早期にリハビリテーションを実施しています。
その他の区分に該当する患者さんの中には、脳梗塞による後遺症が残り、他院からの紹介で当院の回復期リハビリテーション病棟に転院してリハビリテーションを行う方もおられました。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
小児科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K9131 新生児仮死蘇生術(仮死第1度) - - - - -
K300 鼓膜切開術 - - - - -
K9132 新生児仮死蘇生術(仮死第2度) - - - - -
小児科で行った手術は、患者数が10名以下のため詳細なデータは掲載していませんが、出生直後の新生児の呼吸や循環状態がよくない場合の新生児仮死蘇生術などを行いました。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 71 0.90 6.65 0.00 65.68
K6335 鼠径ヘルニア手術 66 1.20 4.06 0.00 70.03
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 33 4.06 19.24 0.00 76.36
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 28 0.46 4.18 0.00 35.11
K6113 抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他に設置した場合) 20 3.40 10.10 0.00 66.05
外科の手術別患者数3位までは平成29年度と同じ順位でした。最も多かったのは、胆嚢炎や胆嚢結石に対して腹腔鏡を使用した胆嚢摘出術でした。
次に鼠径ヘルニア整復術、結腸の悪性腫瘍切除術、虫垂切除術、抗癌剤や高カロリー輸液を投与するためのカテーテルを埋め込む手術を多く行いました。
胆嚢摘出術、結腸悪性腫瘍切除術、虫垂切除術は低侵襲で術後回復の早い腹腔鏡を使用した手術を積極的に行っています。
また、緊急手術以外のほとんどの手術は、入院計画をスケジュール化したクリティカルパスを使用し、入院翌日に手術を行い、術後管理も計画的に行う体制を整えています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(肩甲骨、上腕、大腿) 93 1.52 39.87 7.53 80.86
K0821 人工関節置換術(肩、股、膝) 46 1.33 31.09 0.00 77.24
K0811 人工骨頭挿入術(肩、股) 43 1.33 41.51 11.63 83.67
K1425 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(椎弓切除) 33 1.24 13.33 3.03 73.85
K093 手根管開放手術 31 1.00 1.13 0.00 77.58
整形外科の1位と3位は大腿骨骨折に対する手術でした。特に80歳以上の方の転倒による受傷が多くなっています。骨折の整復には、固定具を使用した骨接合術や股関節に近い部分には人工骨頭を挿入して整復する手術を行っています。骨折観血的手術は平成30年度当院が行った手術で2番目に多い手術でした。
変形性股関節症に対しての人工関節置換術は前年度から約20件増えました。
また、脊柱管狭窄症、腰椎椎間板ヘルニアなどの脊椎疾患に対してはそれぞれの状態によって脊椎の形成術、切除術、固定術などを行いました。
手術入院は、入院診療計画をスケジュール化したクリティカルパスを使用し、入院当日か翌日には手術を行い、術後管理も計画的に行っています。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 54 0.46 6.52 14.81 82.19
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) 15 26.20 31.33 73.33 82.93
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所) 13 3.69 49.23 23.08 71.23
K1642 頭蓋内血腫除去術(開頭)(硬膜下) 12 1.42 21.33 58.33 81.42
K164-4 定位的脳内血腫除去術 - - - - -
脳神経外科で行った手術の上位3位までは前年度と同じでした。1位は頭部外傷によって硬膜下にできた血腫を取り除く慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術で、前年度から10件近く増えていました。硬膜下血腫に対しては、頭蓋内血腫除去術も施行しています。
次に多かったのは、脳梗塞や脳出血などの後遺症によって、経口摂取が困難になった患者さんに対しての胃瘻造設術でした。
胃瘻造設術が必要な患者さんは、重篤な後遺症が残り自宅退院が難しいことから、療養型の病院やリハビリテーションを専門に行う病院に転院されることが多いため、転移率が高くなっています。
このほか、くも膜下血腫に対するクリッピング術、脳出血に対しての定位的脳内血腫除去術を行いました。
呼吸器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超える) 10 2.00 12.70 0.00 76.80
K514-21 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(部分切除) - - - - -
K5131 胸腔鏡下肺切除術(肺嚢胞手術(楔状部分切除)) - - - - -
K514-22 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(区域切除) - - - - -
K513-4 胸腔鏡下肺縫縮術 - - - - -
呼吸器外科で行う手術のほとんどは、肺癌に対して行う悪性腫瘍切除術です。また、気胸による呼吸困難が重症化した場合は、肺切除術などを実施しています。肺の手術は、検査等術前管理を必要とするため平均術前日数は他の手術より長い傾向にあります。手術実施は、なるべく患者さんに負担の少ない胸腔鏡を使用した手術を積極的に行っています。
心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K617-4 下肢静脈瘤血管内焼灼術 35 1.00 1.00 0.00 67.69
K5551 弁置換術(1弁) 10 12.60 46.10 10.00 81.80
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 10 0.60 7.90 0.00 75.30
K616-4 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 10 0.50 3.60 30.00 81.20
K6093 動脈血栓内膜摘出術(その他) - - - - -
心臓血管外科の手術別患者数の1位は下肢静脈瘤に対する手術です。術後管理も含め2泊3日での入院診療を行っています。下肢静脈瘤に対しては、下肢静脈瘤血管内焼灼術のほかに静脈瘤切除術も行っています。
2位は大動脈弁など心臓弁の閉鎖不全や狭窄症に対する弁置換術でした。心臓手術は弁置換術のほか、狭心症や不整脈に対する人工心肺を使用した手術、大動脈瘤に対する切除術、血管バイパス手術なども行っています。
このほか、閉塞性動脈硬化症に対しての血管拡張術や動脈血栓内膜摘出術、透析導入後に発生するシャント閉塞や狭窄などのトラブルに対する経皮的シャント拡張術・血栓除去術を行いました。
産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8982 帝王切開術(選択帝王切開) 93 4.80 7.14 0.00 32.84
K8981 帝王切開術(緊急帝王切開) 33 4.30 7.27 0.00 32.42
K877 子宮全摘術 32 1.75 6.81 0.00 52.38
K861 子宮内膜掻爬術 17 0.00 0.76 0.00 50.24
K9091ロ 流産手術(妊娠11週までの場合)(その他のもの) 15 0.00 0.33 0.00 31.67
平成30年度当院で出産された方の27%は、妊婦健診等で事前に自然分娩が困難なことから、予定入院で選択的帝王切開による分娩や、母体や胎児に何らかの異常が生じたため緊急帝王切開による分娩をされた方です。
婦人科手術で最も多かったのは子宮筋腫などの疾患に対する子宮全摘術でした。次の子宮内膜掻爬術は子宮内膜増殖症などに対して行う手術です。このほか、流産手術や初期の子宮頸癌の切除術を多く行いました。緊急帝王切開以外の手術は、予定入院で行うことが多く、ほとんどは治療計画はスケジュール化したクリティカルパスによる術前術後管理を行っています。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他のもの) 139 1.00 1.06 0.00 74.21
K2822 水晶体再建術(眼内レンズを挿入しない場合) - - - - -
K2171 眼瞼内反症手術(縫合法) - - - - -
K2423 斜視手術(前転法と後転法) - - - - -
K246 角膜・強膜縫合術 - - - - -
白内障の水晶体再建術は、地域の病院からの紹介患者さんも多く毎週3~4件実施しています。手術の前日に入院して手術に向けた準備を行い、術後に検査を行って退院する2泊3日の入院となっています。
皮膚科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0021 デブリードマン(100cm2未満) - - - - -
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術(単純切除) - - - - -
K0152 皮弁作成術、移動術、切断術、遷延皮弁術(25~100cm2未満) - - - - -
皮膚科のほとんどの手術は外来で行っています。患者数が10名以下のため詳細なデータは掲載していませんが、重症化した褥瘡に対して行うデブリードマン手術、皮弁作成術や皮膚悪性腫瘍に対しての摘出術を行いました。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K768 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術 63 0.60 1.21 1.59 60.38
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用のもの) 48 1.40 6.50 2.08 75.98
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 14 1.43 2.93 0.00 69.71
K7981 膀胱結石、異物摘出術(経尿道的手術) - - - - -
K773-2 腹腔鏡下腎(尿管)悪性腫瘍手術 - - - - -
泌尿器科で最も多く行った手術は、尿管結石や腎結石に対しての結石破砕術でした。この手術は一度だけではなく、複数回の施術を一連の治療として行うため、実施件数が多くなっています。平成29年度から15件増加しました。
次に多かったのは、膀胱癌に対しての悪性腫瘍手術でした。膀胱癌は、切除後も再発率が高く、再入院して複数回手術を受けられる方もおられます。
このほかに、尿路感染症や結石、悪性腫瘍などが原因で尿閉が生じた場合に行う経尿道的ステント留置術、膀胱結石の摘出術などを行いました。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 74 3.19 4.53 0.00 73.78
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) 33 6.58 17.48 6.06 82.91
K5463 経皮的冠動脈形成術(その他) 32 2.03 1.91 0.00 70.75
K5481 経皮的冠動脈形成術(高速回転式経皮経管アテレクトミーカテーテル) 23 2.43 4.61 0.00 74.04
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞) 19 0.00 14.74 0.00 70.05
循環器内科の手術別患者数5位までのうち、ペースメーカー移植術以外は心筋梗塞や狭心症に対して行う血管内治療で、カテーテルを使用して冠動脈の狭くなっている箇所にステントを留置する手術でした。経皮的冠動脈ステント留置術は、平成30年度当院が行った手術の中で3番目に多い手術です。
カテーテルを使用した血管内治療は、心臓の冠動脈だけではなく、下肢や上肢の動脈硬化症に対しても血管拡張術として行われています。
これらの手術は経皮的に行うため患者さんへの負担が少なく、予定入院であれば術後1日から2日で退院していただくことができます。
腎臓内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K610-3 内シャント又は外シャント設置術 15 12.13 43.33 20.00 76.93
K616-4 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 - - - - -
K6182 中心静脈注射用植込型カテーテル設置(頭頸部その他) - - - - -
K0461 骨折観血的手術(肩甲骨、上腕、大腿) - - - - -
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) - - - - -
腎臓内科では、慢性腎不全で血液透析が必要な患者さんに対して、透析を行うための内シャント設置術を最も多く行いました。
透析導入後に発生するシャント閉塞や狭窄などのトラブルに対しては、経皮的シャント拡張術・血栓除去術を行っています。
腎疾患の患者さんは、ほかの疾患の治療を行いながら、腎臓内科で入院することも多く、他診療科と連携して治療を行っています。
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 67 3.16 19.45 8.96 83.54
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍粘膜下層) 65 1.06 7.91 0.00 76.92
K6871 内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみのもの) 51 1.51 13.27 15.69 77.20
K6152 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)(選択的動脈化学塞栓術) 37 1.00 10.30 0.00 79.43
K654 内視鏡的消化管止血術 35 0.83 16.29 5.71 72.20
消化器内科の手術別患者数5位までのうち、1位と3位は胆管結石や胆管狭窄に対して内視鏡的に結石除去などを行う手術です。胆管結石や悪性腫瘍などによって生じる胆管の狭窄に対してステントを留置する手術を行っています。その中で胆管ステント留置術は、平成30年度当院が行った手術の中で4番目に多い手術でした。
このほかに、早期胃癌を内視鏡下で摘出する粘膜下層剥離術、肝癌に対して肝動脈を塞栓して抗悪性腫瘍剤を投与する内科的手術、胃潰瘍からの出血を内視鏡的に止血する手術を行いました。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる 24 0.41
180010 敗血症 同一 17 0.29
異なる 16 0.27
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 65 1.10
異なる - -
治療を行う上で、患者さんの容態によって発生する症状があります。その代表的なものの症例数を示しています。
入院契機が「同一」とは、その症状が原因で入院されたことを示し、「異なる」とは他の症状で入院したが、入院の中で上記傷病名の治療を最も行ったことを示しています。
播種性血管内凝固症候群(DIC)とは、様々な重症の基礎疾患のために血液が固まる力が高まり、凝固因子・血小板が消費され、微小血管内に微小血栓が多発し、多臓器不全や出血傾向がみられる病気です。
敗血症は感染症が重症化しておこる全身性炎症反応です。
真菌症は真菌が原因の感染症で、DIC、敗血症のように重症化することが多い疾患です。
平成29年度と比較すると、DICと敗血症の症例数は共に増加しています。
手術・処置の合併症は手術・処置のあとに発生した病態で、手術後の出血や創部の感染、透析シャント狭窄・閉塞などがあります。
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