【2014年9月】初期研修医1年目
2014年9月15日掲載
木下奈津先生(H26鳥取大学医学部卒)
こんにちは!!初めまして。平成26年4月から浜田医療センターで研修医として勤務しております、木下奈津と申します。
この春、母校である鳥取大学を卒業し、縁あって浜田の地に参りました。
今回、研修内容を御紹介させていただける場をいただき、とても感謝しています。
医師国家試験に合格すると、2年間は研修医として、内科、外科を含めていろいろな診療科で研修を行います。
研修が終わる2年後に自分の専門とする分野を選んでいきます。
2年間という短い間に様々な経験を積み、勉強し、一人の医師として働けるようになっていくのです。
現在、浜田医療センターの研修医は1年目が3人で、2年目研修医のいない中、厳しくも優しい先生方の指導の下、日々奮闘しております。
私は今、消化器外科を学んでいますが、私が浜田医療センターで研修をしたいと思ったのも、外科の先生と学生時代にお話する機会があり、一緒に働かせて欲しい!と思ったのがきっかけです。
先生方は朝早くから病院におられ、緊急手術になるとそのまま明け方まで手術なんてこともざらにあります。
正直いつ寝ておられるのだろうと疑問に思いますが(笑)、貴重な時間を割いて、研修医に一つ一つの手技や考え方を教えて下さいます。
手術の手技にしても、先生方から多くのことを学び取って、ひとつでも多く自分のものにしたいと思うのですが、駆け出しの研修医である私にとって先生方ははるか遠い目標です。
浜田医療センターでは、1年目研修医の時から救急外来に出て、初期対応をすることになっています。命の危険にさらされている患者さんが運び込まれてくる救急外来です。
4月に初めて救急外来に出るときはとても緊張しました。
「今から救急車が来ます」なんて言われると、戸惑いと緊張で何をしていいか分からず、オドオドしてしまいました。
研修医を始めて、1ヶ月が過ぎたぐらいに、救急外来で気管挿管をする機会があり、そのとき、指導医の先生方に見守られながら挿管を試みるも、なかなか上手く出来なかったことがあります。
最後のほうには「誰かに代わってもらって挿管してもらった方がいいのではないか」という思いが出てきて逃げ腰になっている自分がいました。
その時に「まだやれる、上手くいかないことも最後には自分がやり切るんだという強い気持ちだよ」と指導医の先生に言われました。
その時に、医師になることの責任と心構えを教えて頂いた気がしましたし、背中をポンッと押していただいた気がしました。この言葉を心に刻んで頑張っていこうと思えた瞬間であり、貴重な経験でした。
救急外来では危険な状態の患者さんが救急車で運んでこられ、日々学ぶことの多い現場です。
研修医には荷が重いことも沢山ありますが、教育的な指導医の先生方が後ろで必ず見守っていてくださいますし、快く相談にのってくださり、とても勉強になる場所です。
私が医師を目指したきっかけは、自分が高校生のときに、それまでしていた競泳を怪我で止めないといけなくなり、スポーツドクターになって、怪我をした人の役に立ちたいと思ったからです。
そして看護師の母の影響で、誰かの役に立てる仕事って素敵だなと思い医師を志しました。
研修医の自分は、まだまだ誰かの役に立っているとは言えないですが、ポジティブシンキングで日々精進しております。
浜田医療センターの医療スタッフの皆様は本当に優しく、新米研修医の私に声をかけて下さいます。
至らない私ですが、2年間浜田医療センターで一生懸命頑張っていこうと思っています。
地域の皆様、ならびに医療関係者の方々、今後ともご指導ご鞭撻の程よろしくお願い致します。