放射線治療が必要な患者様へ【2023年2月2日】
2023年2月2日掲載
当院は、島根県西部にある唯一の地域がん診療連携拠点病院として、がん診療に積極的に取り組んでおります。
その中で、当院の放射線治療装置(リニアック)は、稼働後13年を経過するとともに、昨年12月末をもってメーカーによる保守期間も終了し、本年1月からはメンテナンスができない状況となりました。
このような状況下において仮に当該機器を用いて放射線治療を続け、万が一にも機器の不具合が発生し修理不能となった場合には、治療中であった患者様の治療は中断となり、他の病院で新たに治療計画から作成し直す必要が生じ治療期間が長くなるなどの負担が増え、また、最悪の場合は放射線治療を行うことができなくなる危険性もありました。
このため、当院としては治療を受ける患者様の安全と安心を第一に考え、メーカー保守が無い状態での機器運用にリスクがある以上は放射線治療を継続することはできないと判断し、保守終了となった本年1月から放射線治療はやむなく一時休止とさせて頂いております。
現在、新しい放射線治療装置への更新準備を進めておりますが、更新に伴う諸手続きや治療室の改修工事等も必要なため、新たな機器による放射線治療を開始できるようになるまで約13カ月間必要となります。
放射線治療を必要とされる患者様へは、島根・鳥取・広島・山口県内で放射線治療を行っている医療機関へ紹介をさせていただいております。県東部や県外の医療機関で治療を受けられる場合、体力・精神的負担が生じるだけでなく、経済的負担も大きいことは承知しておりますが、患者様の安全・安心を何よりも第一に考えたことによる方針であることをご理解下さいますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
令和5年2月2日
浜田医療センター 院長